時代を感じるオススメ漫画

たんたんではないよしょうちゃんだよ。

先日、長崎の美術館にJOJO展を観に行きました。私は作者の荒木氏の絵の肉体の動きある表現と、繊細な筆運びがとても感銘を受けました。しかし、それ以上に彼が目指していた長崎県出身の画家、樺島勝一氏のこの絵がとても気になりました。一瞬、この絵を『タンタンの冒険』のタンタンだと思ってしまいました。私の大好きなベルギーの漫画家エルジェの漫画の主人公の少年記者タンタンとその相棒のスノーウィ(犬)が世界中を旅行して事件に巻き込まれる物語です。

調べると、何と、このタンタンの冒険よりも6年前1922年には織田小星氏が文案の制作を担当し、樺島氏が作画を担当しての二人三脚の創作漫画として世に出ていてのです。タイトルは「正ちゃんの冒険」相棒はリス。本を読んでいると、文案の織田氏は正ちゃんの行動や考え方を通して、子どもたちに自分の心にある理想というものを誘起した美術史研究家の小笠原さんは解説していました。

大正時代の言葉の使い方や、左から読む書き方とかもおもしろいです。「母のスリ」は「リスの母」。「グンテ」は「テング」のことです。タイトルだけでも笑えます。

その昔、子どもが新聞の漫画を読みたくて親に新聞の購読を頼んでいたと言う史実もあります。漫画を通して時代を感じるいい本に出会えました。これもおすすめの本です^_^