バッハさんの苦悩

バッハ祭が終わり、街を歩く人の姿が変わりました。学生さんが増えてきました。そうです、まもなく夏休みに入ります。この街には夏休みを利用して語学学校や、大学、音楽学校に短期留学に通う学生がたくさん集まるのです。日本人も増えてきましたよ。

さて、今日は今年のバッハ祭のテーマがワイマール時代の作品についてだったそうです。こちらで音楽学の勉強をしている友人から聞いたお話です。

バッハさんはこのライブチィッヒに来る前にはワイマールの宮廷の音楽家でした。沢山の作品はこの時代に作られています。バッハさんはそのあとこのライブチィッヒで市内の教会全部の音楽を担当し、トーマスコアの指導もしていました。すごく忙しい毎日だったと思います。それなりに充実していたことでしょう。しかし、研究者の言うことには彼はやはり最後まで宮廷の音楽家の職を求めていたそうです。彼は教会の音楽の仕事をしながら転職について考えていたのかもしれません。なかなか次の仕事が見つからずに、ただ毎日を忙しく過ごさないといけなかったバッハさんの苦悩の一つだったかもしれませんね。

彼のカンタータを聞いていると殆どが、最初は人間の魂の揺れや迷い、苦悩から始まり、そして神との出会い、神の救い、そして神への賛美へとまとまります。彼の人生と重ねると聴き方が変わりました。ただし、農民カンタータやコーヒーカンタータは庶民の生活の歌ですから曲風は違いますけどね。この二曲は面白いですよね。聞いたことない方是非、教会カンタータと聴き比べてみてください。音楽は人生です😊💕